おすすめ記事
【記事監修】
※補正下着に関する内容のみ監修
土井 萌(ランジェリースタイリスト/補正下着&ボディエステサロンSunny代表)
下着によってコンプレックスが解消し、自信を持てた経験から補正下着とランジェリーで『もっと自分を好きになる』女性を増やすべく活動中。補正下着フィッター歴11年。
ここでは特に痛みを感じやすいという声が多い補正ブラを中心に、その原因と対策を紹介していきます。
補正下着を着用している時、ある程度のフィット感+ある程度のタイト感はあるかと思います。しかし正しいサイズを着用しているのに「痛み」を感じてしまう場合は、補正下着と骨格との相性が悪い可能性を考えてみましょう。
最近はノンワイヤーブラやカップ付きキャミソールといった着心地重視の商品が多くなっています。しかし補正下着はボディメイクが目的のため、バストを下から支えているワイヤーやサイドボーンといった硬いパーツを含んで構成されています。
これらが骨格に合わないと体に食い込み、痛みを感じる場合はアザになってしまうことも。痛みがどのパーツから生じるのかチェックしてみましょう。
ブラジャーを着用した際にバストの真ん中が痛いと感じる場合は、「胸骨」にブラジャーのワイヤー中心が当たっている可能性が高いでしょう。
「胸骨」とは胸の真中にある縦長の扁平な骨のこと。鎖骨の中心部からバストの下位までの縦のラインに位置します。本来は扁平な骨なのですが、人によっては出っ張りがあることもあり、その出っ張りにワイヤーがあたると痛みを感じてしまいます。
補正下着のブラジャーを選ぶときは、ブラジャーの前中心の高さをチェックしてみましょう。前中心とは、左右のカップの中心部分を指します。
前中心が高いタイプはバストを支える安定感がありますが、バストの高い位置までワイヤーが入っていることが多いためそれが胸骨にあたってしまいます。バストの真ん中に痛みを感じる人は、前中心の低いブラジャーのほうがおすすめです。
ブラジャーのカップの下部分が肋骨やみぞおちなどにあたって痛い場合は、アンダーバストのサイズが小さいというケースが考えられます。トップとアンダーバストのサイズを採寸し直して正しいサイズのブラジャーを試着しましょう。
正しいサイズのブラジャーのはずなのに、アンダー部分が痛いケースは次のような問題が考えられます。
直接見えないので見逃されがちですが、長時間使い続けていたり洗濯が原因で、ワイヤーが変形したり位置がずれてしまうことがあります。残念ながら一度変形したワイヤーをもとに戻すことは難しいので、お直しが可能ならば修理に出し、できなければ潔く処分しましょう。
ブラジャーは手洗いと陰干しで変形や劣化を防いでください。
バストの輪郭(バージスラインとも言う)とは、ブラジャーを着用した時にワイヤーのカーブが当たるバストの底辺で、体との境目の部分です。バストの輪郭はひとそれぞれ違うため、フィットしないブラジャーを着けると痛みを感じていることがあります。
これはサイズ表示だけではわからないので、実際に試着してブラジャーとバストの輪郭との相性を確認しましょう。
「脇が痛い」という声もよく耳にします。メーカーやブランドによってブラジャーのサイド幅は異なり、ワイヤーのサイドの先端がどこまで伸びているのかも異なります。補正ブラジャーにもある脇高ブラジャーは、サイドのワイヤーの先端が脇に当たりやすい傾向があるので必ず試着して確認しましょう。
ブラジャーを試着して背筋を伸ばして立ち、手を自然に下した状態と、歩くときのように軽く手を振ってみて、脇にワイヤーが当たらないか確認しましょう。
アンダーバスト・トップバストの採寸だけでわからないのが骨格です。ひとり一人の骨格は異なりますが、大きく分けると「普通胴」「丸胴」「扁平胴(平胴)」に分かれます。
比較的アジア人に多いとされる「扁平胴(平胴)」は、胴体部分を水平に切り上から見たイメージで横長の楕円形のような骨格のこと。骨格が横長でバストの輪郭が広いのが特徴です。
身体の幅が広いためバージスラインの端から端までも広い傾向があります。また、バストのボリュームに合わせると脇や前中心が当たる場合も。
前中心が低いL字ワイヤーのものでアンダーバストのフィット感を重視してください。
欧米人に多いとされる「丸胴」は、胴体部分を水平に切って上から見ると真円に近い形をした骨格のこと。体に厚みがあるため立体的印象を与える骨格です。バストの輪郭が狭いのが特徴で、ブラジャーのバージスラインはほぼ均等に圧力がかかり、どのタイプのブラジャーでも合わせやすいというメリットを持っています。
乳頭が外側に向きがちなので、ワイヤーの円周が小さめで高さのあるカップを着ると美しいシルエットになります。
痛みを感じても焦らずに、まずは一度着け直してみることがおすすめです。補正下着の着け始めは特に、正しい位置が把握できていないことも多いもの。ブラジャーの正しい位置は、ワイヤー部分がバストの底辺、バストとアンダーの境目となるバスト下部の円周部分(バージスライン)に合っているかどうかです。それが整えられたら、サイドやバック部分が床と平行になっているかどうかも確認してくださいね。
谷間部分のワイヤーが痛いときは、ワイヤーを胸の外側へ、脇部分のワイヤーが痛いときは、ワイヤーを内側へずらしてみましょう。大抵のブラジャーのワイヤーは前後に隙間が設けられていて、移動させることができます。試してみましょう。
また、使い込み、洗濯を繰り返すことによって、ワイヤー自体が歪んで変形してしまう場合もあります。使い続けてもきれいなボディメイクは出来ませんし、また肌を傷つけてしまうことにもなり得ますから、そのような時は新しいものを購入した方がいいでしょう。
どうしてもワイヤーが痛くて合わない場合には、ノンワイヤータイプのブラジャーを使うこともいいでしょう。ノンワイヤーのブラジャーはワイヤーがないから心もとないという方もいらっしゃいますが、カップがしっかりしていて、ホールド力の高いアンダーベルトのもの、脇のお肉を幅の広いストラップで固定してくれるものなど、補正力があるものもあります。探してみてくださいね。
また、やはりサイズが合っていないときれいなボディメイクをすることは難しいので、しっかりとサイズを測って把握してから探すといいでしょう。
カップの大きさもワイヤーも合っているけど、アンダーが苦しい、という経験はないでしょうか?特に補正ブラジャーはその強い補正力がゆえに締付もつよく、しっかりとお肉を詰められるようにアンダーサイズが小さいものを買ってしまったりもしますよね。そんな時は延長ホックを使いましょう。
どうしても今、苦しい、痛い、という場合は、一時的な対処にはなりますが、ワイヤー部分など当たって痛い場所にハンカチを挟んでクッションの役割をさせるという方法もあります。
本当にその場の応急処置なので、どうしても合わない場合はサイズを見直すなどすると良いでしょう。
痛みのないブラジャーを選ぶためには、ワイヤーの形を必ずチェックすることや、自分のバストにフィットするのか試着することが大切です。ブラジャーは長時間使い続ける下着であり、痛みや違和感がなく快適に着用できるものを選びましょう。補正下着を始めて着ける場合によく起こるのは脇が痛くなるとこです。
バストを寄せた際に、どうしても今まで脇の下部分にバストが癒着していて流れてしまっていたバストが元の位置に戻ろうとします。その時に痛みを感じやすい方が多くいらっしゃいます。でも何度もバストをカップに集めて定着してくると痛みや違和感も緩和されていきますので、痛いときは薄手のガーゼやコットンを挟みながら様子を見るのも一つの手です。