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【記事監修】
※補正下着に関する内容のみ監修
土井 萌(ランジェリースタイリスト/補正下着&ボディエステサロンSunny代表)
下着によってコンプレックスが解消し、自信を持てた経験から補正下着とランジェリーで『もっと自分を好きになる』女性を増やすべく活動中。補正下着フィッター歴11年。
日々身につけることで徐々に理想のボディに近づく、あるいはボディを保つことを手助けしてほしいのか、結婚式などの大イベント時にぐっと引き締まったボディにしてほしいのかなど、一言で補正下着といってもいろいろあります。さらにメーカーによっては「補整下着」あるいは「矯正下着」と表示しているものもあります。
はたして呼ばれ方が違うと内容も変わってくるのでしょうか。
辞書で調べてみると、「補正」は「誤差を修正すること」、「補整」は「補って整えること」、「矯正」は「欠点を正常な状態に直すこと」とあります。最初に欠点ありきの「矯正」に比べると、後の2つはソフトな言い回しですが、それぞれ「補いたい」何かが前提にあるのですから、明らかに意味が違うということはなさそうです。全体的に「現在の状態を理想に近づける」といった意味合いといえるでしょう。
ただし、より細かく解釈すると「補整」は「整える」ことが目的となります。つまり、放っておいても特に問題はないが、手を加える=補うことで「正しい」(ボディの場合は「理想の」といったニュアンスです)状態に近づけることが補整なのです。
一方で「補正」は程度の差はあれど誤差を補うという意味ですから、ケガや手術などの後でも同じような状態に見せるために「補う」役割を持つパッドやパッド付ブラジャーが「補正下着」ということになります。
さらに「矯正」となると、「骨盤矯正」「歯科矯正」などに代表されるように、該当する部分を「直す」意味が強くなります。昔のきつくウエストを締めドレスをいるためのコルセットなど、型枠に入っている時だけキレイに見えるような下着などが本来の意味の矯正下着となりそうです。
一般的に私たちがイメージする「ホセイ」下着は、「胸やウエスト、ヒップ等のボディラインを理想の体型に近づける手助けをするもの」です。となると、「補整」の方がしっくりくるといえるでしょう。
しかし、実際に下着メーカーのホームページやパンフレットを見ると、どちらの漢字も普通に使われています。何故「補整」または「補正」の字を用いるかを説明しているメーカーもありますが、特にこだわりなくどちらかの漢字を使っているメーカーも少なくありません。
「補整」と「補正」はそこまで意味合いが変わらないので、どちらを使用しても間違いとはいえないからです。
また、いわゆる「補正」の範疇に入る下着に「矯正下着」と書いているメーカーも少ないながら見受けられますが、これは、締め付け感が多少強いくらいのニュアンスと考えて良さそうです。
したがって補正下着を選ぶ場合は、言葉の違いにこだわる必要はありません。自分の体のどの部分をどうしたいかについて各下着メーカーの補整に関するコンセプトや効果をしっかり把握したうえで、価格やデザイン、生地の素材なども吟味しましょう。そして必ず試着してから決めることです。特に初めての補正下着をネットなどの通販で買うことはあまりおすすめできません。
もちろん返品可能な店もありますが、日常長く身に着けることの多い下着は、やはり専門家のアドバイスを受けながらいくつか試着して自分に本当に合うものを見つけるべきだからです。
また、体に合う下着を探すには自分の体のサイズを正しく知る必要がありますが、サイズを測るにしても、専門家に計測してもらう方が正確な計測ができますし、店舗によっては3D撮影による全身のサイズ測定をしてくれるところもあるので、そういった意味でも初めての場合は店舗に出向いた方が安心なのです。
下着メーカーによっては、その言葉を使用している目的や下着のコンセプトが決まっている場合もあります。言葉の違いに細かくこだわる必要はありませんが、各メーカーがアピールしている下着のコンセプトや機能、効果などをチェックすることは大切です。
とくに初めて補正下着を着用する方は、できるかぎり店舗で試着してから購入することをおすすめします。なぜなら、使われている言葉のイメージに左右されてしまい、自分に適した下着を見つけられない可能性があるからです。店舗の店員さんは、多くの女性下着をフィッティングし、その人に合った下着を選ぶ専門家です。まずは気軽に相談し、いくつか補正下着を試着した上で、自分にフィットした補正下着を購入しましょう。